- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2010/04/21
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広告会社を経営するロジャー・ソーンヒル(ケーリー・グラント)は、ふとした偶然と勘違いの交錯で「ジョージ・キャプラン」という人物に間違えられ、謎の男達に郊外の邸宅へ連れ去られる。そこで彼を待っていたのは、タウンゼントと名乗る紳士(ジェームズ・メイソン)だった。タウンゼントは、ロジャーにある仕事の依頼をするが、当のロジャーは何のことかさっぱり分からない。すると、これを仕事を拒否したと受け取ったタウンゼントは、ロジャーを泥酔させて車の運転をさせ、事故に見せかけて殺そうとする。九死に一生を得るロジャー。だが、これは彼の苦難のほんの序章に過ぎなかった。キャプランとは誰なのか。タウンゼントの目的は。常に生命の危機に晒されながらも、真相を探るため、全米を股にかけた彼の冒険が始まる。
北北西に進路を取れ - Wikipedia
TOHOシネマズ宇都宮にて。午前十時の映画祭にて鑑賞(23本目)。
道端にぽっかりと空いた穴にはまってしまうように、日常を送る中で不意に訪れたハプニングによって人生が一変してしまうというシチュエーションは、誰にでも起こりうるとても怖い状況です。最近観た映画だと「ラブリー・ボーン」がそんな作品でしたが、本作もまたそんな日常にひそんだ落とし穴に落ちてしまったために命を懸けた戦いの場に引きずり出されてしまった男性の物語でした。
他人と間違えて連行されるという、どう考えても間違われた本人には非はありませんし、そんな他人の間違いによって命がけで戦う羽目になるというのは理不尽過ぎるくらい理不尽だと感じましたが、ただ、改めて考えてみると事の大小はあれども意図していなかった外的要因によって否応なく状況が悪化することはよくあることでして、そういった意味ではこの展開は我々の日常でよくおこる理不尽な出来事を一般化したものであるとも考えられます。
もしわたしがそんな状況に陥ってしまったら到底まともに頑張ろうという気分にはならないと思うのですが、本作の主人公であるソーンヒルはそんな逆境にあっても生きることへの執念を持ち続け、常に相手と戦う姿勢、モチベーションを保ち続けるのです。わたしのような意志薄弱な人間からみたら、ソーンヒルのような強い信念をまとった人というのはあこがれますし、そんな命がけの逃亡劇を繰り広げている最中にもブロンドの美女とチュッチュする心の余裕をもち続ける楽観的な性格もすごくいいなと思います。
わたしは小心者なので、たとえどんなにきれいでセクシーな女性に言い寄られたとしても、逃亡中は逃げることだけで頭がいっぱいになっていてとても性欲なんてわいてこなそうです。とても勃たないだろうなあ。。。
刻々と変わりゆく状況とそこを切り抜けるスピード感が心地よい作品でした。期待以上に面白かったです。
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