「ゾンビランド」見たよ


新型ウイルスの爆発感染で人類の大半が人喰いゾンビとなってせいまった世界。“生き残るための32のルール”をつくり、それを実践して生き延びてきた引きこもり青年のコロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ)は、最強のゾンビ・ハンターのタラハシーウディ・ハレルソン)、したたかな処世術を身につけた美少女詐欺師姉妹のウィチタ(エマ・ストーン)とリトルロックアビゲイル・ブレスリン)と出会い、ゾンビがいない夢の遊園地を目指して悪夢のようなサバイバルを続けるが…。

『ゾンビランド』作品情報 | cinemacafe.net

テアトルダイヤにて。
予告映像にあったような数々の笑えるシーンの積み重ねで作られた良質のエンターテイメント作品でした。ただ、ゾンビ映画を期待して観に行くと結構肩透かしを食らうんじゃないかという印象を受けたわけで、その点は評価が分かれそうな気がします。
人類の多くがゾンビになってしまった世界を生き抜こうとする人々の姿をユーモラスに描いた作品。


本作はタイトルに「ゾンビ」と入っていますが、それから受ける印象とは対照的にゾンビ映画っぽさというものがほとんど感じられませんでした。ゾンビに襲われるシーンは当然あるのですが、それで緊張感が煽られるようなことはほとんどなくて、ゾンビに対して恐怖心をいだくことはまずありません。その理由はさまざまですが、一番大きな理由はゾンビがさほど怖くないということではないかと思います。
もちろんゾンビが人間に食らいつくようなシーンもあるのでもっとゾンビに対する恐怖心を感じてもよいとは思うのですが、この作品ではそうは見えないのです。さらに、なぜそう感じるのか?という部分を考えてみると、この作品でもっとも丁寧に描かれているのは「いかに対象となるものを気持ちよく破壊するのか?」ということだからだと感じるのです。
結局、ゾンビも破壊される対象の一つでしかなく、たとえば突如「ウゴォーーーー」と襲いかかってきたとしても結局それは主人公たちに破壊されるために出てきているに過ぎず、銃で撃たれたり車に引かれたり固いもので殴られたりして破壊されることは出てきた瞬間から容易に想像できてしまうわけです。つまり、この作品における優先順位はあくまで「いかに気持ちよく破壊するさまを見せられるか?」ということを映像で表現することであり、ゾンビから逃げ切ったりしてドキドキハラハラすることはおまけでしかないと感じるのです。


たしかに形ある物を盛大に壊すことはとても気持ちが良いものであり、それをこの作品のあちこちで感じることが出来るのですが、もうちょっとゾンビゾンビしててもよかったんじゃないかなと思います。ゾンビにもっと襲われて欲しかったし、覆いかぶさられて「Help!!」とか言って欲しかったとおもいます。


あと、ビル・マーレイカメオ出演していたのですがその出てきてからフェイドアウトするまでの一連のシーンは非常におもしろかったです。こういうドリフ的なガチガチにお決まりの展開って嫌いじゃないです。


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