「アリス・イン・ワンダーランド」見たよ


アリス・キングスレー(ミア・ワシコウスカ)、19歳。美しく成長した彼女は、ある日求婚者から逃げ出し、誤って“うさぎ穴”に落ちてしまう。そこは、かつて少女が迷い込んだワンダーランド。しかし、いまは残忍な“赤の女王”が支配する国。ワンダーランドの住人たちは、「預言の書」に記された、伝説の救世主“アリス”を待ち望んでいたのだが…。監督ティム・バートンが長年温めてきた『不思議の国のアリス』の映画化が実現。ジョニー・デップ演じるマッド・ハッターやチェシャ猫といったおなじみのキャラクターたちが、摩訶不思議なファンタジー・ワールドで蘇る。

『アリス・イン・ワンダーランド』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮にて。


正直なところを申し上げるとわたしは飛び出るアン・ハサウェイが観たかっただけであって、映画のそれ以外の部分には一切興味がなかったのですが、そんなわたしの予想や期待をよい方向に裏切ってくれるすばらしい作品でした。どこかふわふわしてつかみどころのない世界、それはまるで誰かの夢*1の中のようなワンダーな世界なのですが、奥行きを実感できる3D映像によってこの不思議な世界が本当にどこかに実在するんじゃないかと感じさせてくれて終始作品の世界に引き込まれてしまったのです。
最初は奇妙に思えた登場人物たちも、観ているわたしがこの変わった世界になじんでしまうとまったく違和感がなくなりましたし、最初は気持ち悪いとさえ思っていたその外形も、むしろかわいらしい特徴にさえ見えてくる不思議。この気持ち悪いからかわいいへの変化はとても急激で、自分の感情ながらその変化の早さに非常に驚かされてしまいました。
全体をとおして不思議に包まれた魅力が感じられました。


でもまあ結局一番印象に残ったのはわたしが見たかったアン・ハサウェイその人であって、この作品での彼女の優遇のされ方はちょっと普通ではなかったなーと記憶しています。ただでさえかわいらしい彼女が、クネクネかわいらしく動いたり、やけに舌足らずなしゃべり方をしている様子には「こんなにかわいく演出されてるアン・ハサウェイをわたしはみたことがない」とさえ思ったほどです。方向性はちょっと違いますが、「インスタント沼」での麻生久美子と同じような観ているだけで彼女への好きが伝わってくるほどで、もはや出番の少なさが唯一の非えこひいきポイントと言ってもよいくらい彼女への愛を感じたのでした。


そうそう。ひとつものすごい衝撃を受けたシーンがあったのですが、それはアリスが小さくなるための薬を白の女王が作るシーンです。薬を作るためにさまざまなものを入れるのですが、仕上げにアンがつばをペッと入れるのを瞬間に自分の中の何かが壊れてしまい、そして新しい何かに目覚めたような気がしたのです。小さくなりたいわけではありませんが、あの薬をぜひ飲みたいと思ったわたしはもうダメな人間かも知れません...。


ワンダーランドを3D映像で味わえるという一般受けもする作品でありながら、一部の変態の嗜好も満足させるすばらしくよく出来た作品でした。おもしろかった!!


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*1:しかもちょっと悪夢っぽかったりするのも良かった