「ときどき意味もなくずんずん歩く」読んだよ

ときどき意味もなくずんずん歩く (幻冬舎文庫)

ときどき意味もなくずんずん歩く (幻冬舎文庫)

ものぐさだけど、前のめり。それがたたってか、カヌーに乗れば穴があき、山に登れば大雨警報。島一周歩いたら、海でも崖でも遭難寸前。宗教の勧誘を論破しようとして鼻であしらわれ、原発では放射能漏れに遭遇。ジェットコースターに乗りまくっていたらなぜか評論家と呼ばれてテレビに出演…。思わず脱力させる、旅と日常を綴った爆笑エッセイ。

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とてもおもしろいエッセーでした。
自分の興味や感情に対して素直に反応する著者の姿にはとても爽快な気分になったし、それに加えて驚いてしまうくらいの行動力ももちあわせているのがとてもおもしろくてとても楽しくて読めました。すごくよかったです。


どのエピソードもおかしい話ばかりでよかったのですが、わたしが一番好きな話は「ジェットコースター好きが講じてネット連載の仕事をしてたらジェットコースター評論家と呼ばれるようになってた」という話です。詳しい人があまりいないジャンルの専門家というのはこんなふうに作られるのかーと目からうろこが落ちる思いでした。そういえば、普段本屋に行ったときに「こんなのいったい誰が読むんだよ...」みたい雑誌が結構あるのですが、そういうジャンルだってその雑誌を買うくらいに好きだと思っている人がいるわけですから世の中にはいろんな人がいるんですよねえ。
そう考えると、ジェットコースターの評論家がいるのだって不思議じゃないですよね。


宇都宮餃子が馬鹿にされてたのは悲しかったのですが、著者の文章は本当におもしろかったので他の著書もぜひ読んでみたいです。