「姉の結婚」読んだよ

姉の結婚 (集英社文庫)

姉の結婚 (集英社文庫)

結婚のご祝儀をめぐる、若い夫婦の人には言えない悔しい思い「御祝儀袋」。給料手取り十三万五千円のOLが家賃八万円のマンションに住むために、日々一円との闘いに明け暮れる倹約生活のなかで生まれる意外な感想「家賃」。普通と平凡が合体したような男と結婚した姉。たちまち破局がやってきて、目ざましい姉の変貌ぶりが可笑しい表題作。ささやかな見栄を支えに明るく生き抜く女たちの物語。

http://www.amazon.co.jp/dp/4087482766

最近、結婚という制度の是非について考える機会が増えた気がします。
ネットをしていれば、結婚なんてしてもいいことねーよみたいな言説がはびこっているし、この間観た「それでも恋するバルセロナ」では結婚は人生の墓場であるかのように描かれていて既婚者としては何となく肩身の狭い思いをしました。
たしかに他人とずっと一緒にいるということがいいことだらけとは思いませんが、それでもわたし自身のこととして考えてみた時に結婚するメリットとデメリットを突き合わせて比べてみれば、圧倒的にメリットの方が大きいと感じるんですけどね。
わたしはマコ*1と結婚して本当によかったです(のろけ)


さて。本の内容とはまったく関係の無いところで盛り上がってしまいましたが、さまざまな家庭の姿を描いた本書を読んでみて「配偶者に対して要求するレベルが高過ぎる」というのは夫婦不仲の大きな原因だなと感じました。
もちろん浮気癖があるとか浪費癖があるなんてのは論外ですが、そういう問題が特段なくてさらに性格も合わないわけではないという夫婦であっても不仲になることはよくあるし、そういう場合には相手に多くを求めすぎているんじゃないかなと感じたのです。


年寄りみたいなことを書きますが、足るを知ることはとても大事だと思います。足るを知ることはとても大事です。
非常に大事なことなので二回書きました。
初婚同士よりも再婚同士の方がうまくいくというのは、単に年齢を重ねたもの同士だからという理由だけではないと思います。相手に求めるものが明確で、かつ、その程度をわきまえているからではないかとわたしは思います


たしかに欲望をギラギラさせることも生きるうえではとても大事ですが、そういった欲望を配偶者に向けないことが夫婦円満の秘訣だとわたしは思います。
そして、ここまで書いておいて全然本の内容には触れてないことにいまさらながらがっかりしたので少しだけ書きますが、いろんな家庭の姿を描いた本書はとてもえぐい内容で読んでおもしろいは感じませんでしたが、さまざまな家庭の形があるということを描いていた点はとても参考になりました。
そして読後に家族八景が読みたくなりました。


家族八景 (新潮文庫)

家族八景 (新潮文庫)


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*1: