歯医者へかよう日々

先日秋田に帰省した時に家族全員を放置して一人で映画を観に行ったのですが、運悪くその時かんでいたガムが原因で奥歯の詰め物が取れてしまうというハプニングに見舞われました。その時観ていた「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」はゾンビ映画でそれなりに怖い作品ではあったのですが、この映画よりも詰め物が取れちゃったことの方がよほどおそろしくて、舌で奥歯の取れたところを舐め舐めしながら「ガムなんか食わなきゃよかった...」とひとりでものすごく落ち込んでしまいました。31歳にもなってこんな些細なことで落ち込むのもどうかと思うのですが、歯が痛いとせっかく秋田に帰ったのにおいしいきりたんぽとか刺身とか食べれない。そう考えるととても悲しい気持ちになったのです。
まあ、きりたんぽは全然好きじゃないので出されても食べないから別にいいのですが、とにかく家族のこともお構いなしに好き勝手振舞っていたわたしへの天罰なのだろうと歯が取れてしまったこと自体を悔やむのは止めたのですが、さすがにこのままというわけにもいかず、宇都宮に帰ってきてから渋々歯医者へと通い始めました。


どこの歯医者がいいのかよく分からないし調べる気もないので、ひとまず以前行ってた歯医者に改めてかよおうかとも思ったのですが、実は前に通ってた歯医者にはちょっとした遺恨がありまして、全部書くとそれだけで膨大な料になるので簡潔にまとめますが、"完治まであとどのくらいかかるのか聞いてもさっぱり答えてくれない上に、まったく治療が終わる気配がないことに痺れを切らした私が逃げるように治療を止めた"という過去があるのです。
ここにはおっぱいが大きくてちょっと受け答えが冷たい感じのきれいな歯科衛生士の方がいたのはとてもよかったのですが、いくらその人に会うのが楽しみであっても継続して行われる歯を削られる痛さには敵いませんでした。ちゃんと治療してくれているという実感があればまだ通い続けられたのですが、それも感じられなかったので結局行くのをやめちゃったというところです。


所詮、歯医者なんて痛い思いをしに行くわけですから、だったらせめてフレンドリーなところがいいなあ...と言うことで、マコ*1とかハホ*2が通っているという歯医者を紹介してもらうことにしました。
後日実際にその歯医者へ行ってみてとても驚いたのですが、もうものすごくフレンドリー。そして説明がとても丁寧なのです。
わたしには虫歯が10本あるという驚愕の事実を優しく伝えてくれたり、手鏡と口内鏡を使ってその虫歯を見せてくれたり、治療は15回くらいかけて治していきたいということまで聞かなくても伝えてくれるという徹底ぶりに、聞きたかったことや知りたかったことを全部教えてくれるそのオープンさには心底感心してしました。
さらには、あなたは歯石が普通よりもちょっと多いとか、原因はたぶん歯磨きが雑なせいだと思うだとか、歯が一本だけ丸ごと埋没しているけれどこれは気にしなくてもいいよとか、なんだか辱められているようで思わず赤面してしまいそうなわたしの口内事情を余すところなく教えてくれて「それはさすがに言わなくていいよ...」と思うこともあったのですが、でも何事もオープンに伝えようというその姿勢は非常にいいことだと考え直したのです。


と言うわけで最近は週に1回か2回は仕事を早めに切り上げて、この歯医者にかよっています。
痛かったりしみたりといいことばかりではありませんが、痛いところが治ったり歯がきれいになっていくのはとても嬉しいものだと今更実感しているところです。痛くて怖い場所という歯医者のイメージが、今ではガラリと変わった気がします。
普段は多少気に入らなくても同じ場所に固執することが多かったのですが、こうやっていろいろと探してみると自分に合うものって見つかるものなのだなと自分の姿勢を反省しているところです。

*1:

*2:長女