ロジャー・フェリス(レオナルド・ディカプリオ)は、ヨルダンを拠点にテロを計画する大規模テロ組織の首謀者の手がかりをつかむ。そして彼は組織に潜入しようとするが、それには、狡猾なCIAのベテラン、エド・ホフマン(ラッセル・クロウ)と、敵かもしれないヨルダン諜報部トップの協力を得なければならない。表面上は味方であっても、彼らをどこまで信用していいのか確信が持てないまま、フェリスの命を懸けた作戦実行の期限が迫る…。ワシントン・ポスト紙のコラムニスト、デイビッド・イグネイシアスがCIA工作員を描いた小説を映画化した、サスペンス・ドラマ。
『ワールド・オブ・ライズ』作品情報 | cinemacafe.net
TOHOシネマズ宇都宮にて。
舞台は中東。敵も味方も分からない混沌としたこの世界はまさにタイトルのとおり「嘘だらけの世界」であり、果たして誰のどの言葉を信じればよいのかまったく分からず、最後まで気の抜けない展開に目が離せませんでした。
わたしは他人をだますということがとても苦手で嘘をつくのもものすごく苦手。
マコ*1に言わせると、わたしが嘘をつくときはいつも鼻の穴がピクピクと膨らむためにすぐ分かるらしいです。そんな癖はなおしてしまいたいのですが、でも癖って簡単にはなおらないから癖なわけでして、いまだにこの癖はなおりません。そんなわけでこの癖を解消するまでは浮気のひとつも出来ないわけです。やったら2秒でばれます。
すいません。話がずれました。小さな嘘すらつけない自分の弱さを嘆きたかっただけです。
話を映画に戻して、メールや電話、インターネットといったありとあらゆる情報通信を駆使するCIAが、口伝えや紙媒体という原始的な方法による情報交換でコミュニティを形成/維持しているテロ組織に苦戦するというのは非常におもしろいなと感じました。それに対してフェリスが対抗手段としてとったのが、信頼関係と嘘を利用して情報を得たり駆け引きの材料にするというやはり原始的な手段であることはとても興味深かったです。
そういえばオープニングで「これはフィクションだけど世界のどこかでは実際にこういうことも起きてるんだよ」というような但し書きがわざわざ表示されていました。観た時は特に何も感じなかったのですが、観終わってから思い出してゾクッとさせられました。こんな言葉に対してそのように反応しまうのもこの作品のクオリティがとても良いからでなんですよね。作品自体がどうしようもなければ説得力が生まれずに「何言ってんのw」とスルーされるのがオチなわけですが、これを観てしまうと安易にそうは言えない心境になってしまいます。
世界にはこんなにシビアな状況で生きている人たちがいるということを再認識し、それを比較材料として自分の住んでいる日本という国を見つめなおしてみるきっかけになりました。
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*1:嫁