黄色い目の魚

黄色い目の魚 (新潮文庫)

黄色い目の魚 (新潮文庫)

海辺の高校で、同級生として二人は出会う。周囲と溶け合わずイラストレーターの叔父だけに心を許している村田みのり。絵を描くのが好きな木島悟は、美術の授業でデッサンして以来、気がつくとみのりの表情を追っている。友情でもなく恋愛でもない、名づけようのない強く真直ぐな想いが、二人の間に生まれて―。16歳というもどかしく切ない季節を、波音が浚ってゆく。青春小説の傑作。

http://www.amazon.co.jp/dp/4101237344

人と関わることが苦手なみのりと、絵が描くことが大好きなキジマの恋愛や友情とも違う、淡いけれど強い結び付きを描いた作品。
どの場面も、その場に一緒に居て彼らの呼吸する音を聞いているような、そんな強烈なリアリティが感じられて作品の世界に引き込まれてしまいました。私が過ごした高校時代とは似ても似つかないのですが、読んでいると10代の頃の感情がよみがえってくるようなそんな気がして、読むことを止めてしまうのがもったいなくて最初から最後まで一気に読み進めてしまいました。
人が人に惹かれることのドキドキ感がとても青臭くてわたしはとても興奮しました。おもしろかったです。


それとストーリーとは全く関係ないのですが、ラストシーンなど特にそうでしたが、海が日常としてある生活ってすごくいいなと感じました。


高校時代最高!!