沖縄、北海道、山口を経て、東京地検城西支部に再び戻ることになった久利生公平（木村拓哉）。相変わらずの城西支部の面々とともに、窃盗・傷害などの刑事事件を担当する。そんな中、久利生は、同僚の芝山検事（阿部寛）が起訴したある傷害致死事件の裁判を任された。容疑者が既に犯行を認めていたため、裁判は簡単に結審すると誰もが思っていた矢先、事件は思わぬ方向へ。容疑者が初公判で犯行を全面的に否認し無罪を主張したのだ。どよめく法廷で、冷静沈着に久利生に対峙する男…刑事事件無罪獲得数日本一の弁護士・蒲生一臣（松本幸四郎）。実はこの事件の真相の裏には、ある大物政治家・花岡練三郎（森田一義）の姿が…。そして裁判の結果が、政界を揺るがす贈収賄事件の発覚に繋がる――。
『HERO (2007)』作品情報 | cinemacafe.net
MOVIX宇都宮にて。
被疑者も自白済みの傷害致死事件の裁判が、大物政治家の汚職事件と繋がってしまったためにややこしくなってしまったというお話。どんなに話題性のある裁判になっても、あくまで傷害致死事件にこだわる久利生がさまざまな視点から証拠を見つけて有罪を立証しようとする姿や、それに感化された周囲の人たちの奮闘がとても気分を盛り上げてくれる作品でした。
とくに花岡のアリバイを崩すに至る裁判のシーンでは勧善懲悪な展開にカタルシスを感じるくらい興奮してしまいました。話題の大作というだけあって、展開が理解しやすくて非常に面白かったです。
この作品のすごいと思うところは、過去のシリーズを見ていない人や忘却のかなたな人(具体的に言うと私ですが)でも違和感無く楽しめるところです。ドラマ版は見てた覚えがあるのですが、正直ほとんど覚えていません。さらに去年やってた特別編も見てないのですが、それでも作品にはちゃんと入り込めたしストーリーが終えなくて困る事は一切ありませんでした。説明が必要な部分はちゃんと補足がされていたし、何より作りが非常に丁寧で分かりやすかったです。
これを見て過去分をドラマ・特別編含めて一度見直したいなと感じました。
そうだそうだ。
「罪があることを証明するのは検事の役目」という推定無罪の原則を初めて知ったのですが、そういうものなのかとひたすら感心してしまいました。立証する側が罪を証明しようとすることで初めて他方が弁護出来ると考えれば当然ですよね。むやみと互いに相手を非難するだけみたいなイメージを持ってましたが、非常に勉強になりました。自分で言うのもなんだけど無知って怖いわ。
そんな豆知識も身につく素晴らしい作品でした。見てよかった。
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