モーテル


車の故障で人里離れたモーテルに泊まることになったデビッド(ルーク・ウィルソン)とエイミー(ケイト・ベッキンセイル)夫妻。何気なく見始めたビデオには残忍な殺人シーンが映し出されており、その映像が自分たちが泊まっている部屋で撮影されたものだと気づく。数台の隠しカメラを発見した2人は必死で脱出を図るが……。

モーテル (2007) - シネマトゥデイ

MOVIX宇都宮にて。
最近なぜかこの手のホラーと言うかサイコスリラー系の映画が気になってしまい立て続けに見ていますが、予告編から受けた期待度で言えばこの作品はダントツのトップでした。キャッチコピーなんて「宿泊料イノチ」ともう鳥肌が立ってしまいそうなくらいカッコいいし、予告編の映像そのものだってすごくいい。もし私が小学生だったら間違いなく震え上がっています。
怖い映画の大事な要素の一つとして、ありがちなシチュエーションの多さがどれだけあるのかということが挙げられます。いかにも自分の身の回りでも起きそうな凡庸なシチュエーションに、「ガツン」とくるシーンをぶつけられるともうそれだけで泣けます。記憶の中の経験と映像の中の恐怖をリンクさせてしまうのだと思うのですが、これが噛み合うと本当に怖い。さらに、後日そのシーンのような日常を経験する度に、その作品の事を思い出してしまうというまさに二重苦。これはたまりません。


この作品で言えば、車での旅の途中、何となく目に入ったホテルに泊まるというのはまさにありがちなシチュエーションだと思います。そんなありがちな日常から派生して命の危機が訪れるわけですからこれは本当に怖い。もう怖いと書き過ぎて他の言葉で表現したいのだけれども、でもこれ以上の表現はないのだよなあ。。。
そんなわけで作中には日常性を感じられる部分が多かったのがすごくよかったです。


一つ残念だったのは、怖いという状態が中盤あたりのほぼ全てネタばれしてしまったところで終わってしまったところです。
やはり怖いと感じさせ続けるためにはミステリアスな部分は残しておくべきだと思います。全部謎が解けてしまったら、いくら変なオヤジやマスクを被った変態が武器を片手に襲ってきたとしてもそれは怖いではなくキモイにしかならないのです。後半はホント気持ち悪いだけだったと思います。


全体としては比較的楽しめましたが、想像というか期待していたほどではなかったのはいささか残念でした。多分期待し過ぎです。


公式サイトはこちら