ディスタービア


最愛の父親を自動車事故で亡くして自暴自棄になったケール(シャイア・ラブーフ)は、学校で暴行事件を起こし、裁判所から3ヶ月間の自宅軟禁処分を言い渡される。そして、半径30メートルを超えると警察に通報される監視システムを足首に取り付けられ、自宅内で退廃的な生活を送るうちに、退屈しのぎに何気なく近所の覗き見を始めることにする。やがて、窓の外に見える光景に好奇心を抱き始めたケールは、隣に引っ越してきた美しい同級生アシュリー(サラ・ローマー)とも親しくなり、親友のロニー(アーロン・ヨー)を交え3人で、「覗き見ゲーム」にのめり込んでいく。そんなある日、ケールは血まみれのゴミ袋を引きずる人影を目撃する。同じ頃、付近では赤毛の女性ばかりが行方不明になる事件が多発。ケールは裏手に住むターナーデヴィッド・モース)が事件の容疑者と同じ車に乗っていることに気づき、さらに疑念を抱くことに……。

http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?morephoto=ON&oid=8211

MOVIX宇都宮にて。


やってはいけないことほど、やってみたくなるのはある種人間の性ではないかと思います。「それやっちゃダメだよ」と言われれば言われるほどやってみたくなるし、やっちゃいけないと理解すればするほどやりたくなることって決して少なくないんじゃないかと思います。
近所の家をのぞくなんていうハシタナイ真似は絶対にしちゃいけないと思うけど、でも向かいに住んでるおじいちゃんがどんなテレビを見て過ごしているのかとか、あのヤンキー夫婦は普段どんな会話をしてるんだろうとか、そういう普通にしてたら見られないものを見て見たいと思う欲求は分からなくもありません。
# さすがに覗きなんてしませんが...


今作はそんな欲求に負けて近所のあちこちを覗いていたら殺人犯を見つけちゃったというお話なのですが、これがすごくスリルがあって面白かったです。
相手にばれないようにこそこそと隠れ見る後ろめたさ。のぞき見るだけというたったそれだけの事なのにこのドキドキ感はある意味異常。覗き見ているという背徳感と、殺人犯を許せないという正義感が混ざり合った状態で気分が高揚してしまい、ラスト30分は興奮しっぱなしでした。


隠している事をわざわざのぞきみるという事は、その隠してあることがどういう事であれ、見ない方がいい場合が多いのかも知れないと思ったのでした。隠すのにはそれなりの理由があるんです。


そういえば。この作品の冒頭でケールの父親が死ぬのですが、いかにも何かありげな展開だったのに結局全く派生しませんでした。なんだったんだ...。

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