サウスバウンド


小学校6年生の二郎(田辺修斗)は父・一郎(豊川悦司)のことが恥ずかしくて仕方がない。税金の督促に来たおばさんが「国民の義務です」と言えば「国民やめちゃおっかなー」と返し、修学旅行の費用が高すぎると、校長との面会を求めて学校まで乗り込んできたりするのだ。ある日、二郎が学校で起こした喧嘩事件が原因で一郎は学校や相手方の親と激しくやりあい、結果、一家は沖縄への帰郷を決める。そこで一郎はこれまでにない父親の姿を目の当たりにするのだが…。

『サウスバウンド』作品情報 | cinemacafe.net

宇都宮テアトルにて。
自らの信念を貫くために闘い続ける一郎の姿がぐっとくる作品でした。特にラストシーンの「負けてもいいから闘え」というところはかなり感情が入ってしまいました。すごく面白かったです。


控えめに言って私は意思が強くありません。もっとはっきり言えば優柔不断で考えに芯がありません。
何かを決めようと言う時に自分の中に判断基準がないのだからいろんなことを決めかねてしまいます。結局、悩んで決められないってのはそれを判断するための基準が自分に無いだけなんですよね。
そんな私から見たら、いつも自分の信念を盾に周りと揉め事ばかりの一郎はもううっとうしい性格にしかうつりませんでした。修学旅行の積立金が高いと文句を言い、税金なんて払いたくないから国民を止めると言って周りの全てに反抗してばかり。どんなことでも疑ってかかりそして何事にも反発ばかりする一郎に最初はイライラして見ていました。ですが、見ているうちに何となくうらやましいなと思うようになってきたのです。
信念を持つという事は自らの信じるものを見つけるという事だし、信念を貫くということは信じ続ける事です。そういう芯の強さってやはりある方がいいよなと思うのです。

例え、それがあるせいで生きにくくなったとしてもでも目標や考えが一貫している方が絶対にいいんじゃないかなとそんな気がしてきました。


もちろんそんな生き方は口で言うよりも大変なことに思えます。だからこそ、一つの信念を持ち続けて闘い続ける一郎の姿がすごくいいなと感じたのかも知れません。そんな彼の姿がとても印象的な作品でした。


公式サイトはこちら