虹の女神

http://rainbowsong.jp/start.html

もう書き過ぎてて、またか...と思われそうですが今日のお昼に3回目を見てきました。
今週金曜日で終わりだそうなので、多分今回が最後になりそうです。
今日は土曜日なのに私一人だけでした...。もっと入ってくれればなぁ、と思う反面一人でのんびりと見られるのがとても楽しかったです。

今回は今まで自分の中でも消化不良だった部分の解消をしてきました。

まず、一つ目はあおい(上野樹里)が智也(市原隼人)に惹かれた理由。
結局理由までは分からなかったけど、1万円札の指輪をもらったところで気持ちが動いたってのでFA。あおいの表情と、次のシーンであおいが智也にTHE END OF THE WORLDの主演をお願いしているってことでこの瞬間しかないとピンと来ました。


恋愛とは無縁のあおいなので、きっと指輪をはめてもらったということがとても大きかったんだろうなと。もてない人ってそういう些細な行為にもとても敏感なんですよね。
私もそうだったのでとても分かります。
相手の何気ない行為に好意を抱いてしまったり、ちょっとした言葉で舞い上がってしまったり。している相手からしたらそんなつもりなんて無いなのかも知れませんが、そういうことをきっかけにして唐突に相手を好きになってしまったりするんですよ。本当に。


この作品に惹かれる理由の一つにあおいのそういう性格が良かった(共感できた)のかなとも思います。


それと、今までは智也とあおいにばかり注目していましたが、今回はかな役の蒼井優さんにも少し注目してみました。


まずは盲目という設定は十分演じきってました。不自然さも過剰な演出もなく、本当に見えてないかのような立ち振る舞いはさすがでした。
うちの祖母も目が悪く、視力はほぼ無いのですがまさに同じような所作振る舞いでした。


そして一つ一つの台詞の言い回しも本当に素晴らしかったです。
言葉がとても柔らかいんですよね。優しいというのとも違って柔らかいという言葉が一番しっくりくるんです。


出演時間はあまり長くは無いのですが、最後の智也と二人で涙するシーンが印象的過ぎたために物語の核になっています。その存在感は圧倒的です。
彼女の他の作品にも興味が出てきたので、機会を作って見てみます。


と、話がずれてしまった...orz
それで、一番気になってたあおいの気持ちに智也が気付いてたかどうかという点については、やはり気付いていたんじゃないかなと。
少なくとも会社の屋上で「日本なんだ...」と言ったシーンでは智也は気付いていたはずです。ただ、紹介してくれた仕事を辞めようとしてたという後ろめたさや、長年の付き合いであおいの映画・映像を好きな気持ちを十分過ぎるくらい知っているせいで、あと一歩、素直に行くなとは言えなかったんだろうなと。
もうちょっとうがった見方をすれば、あおいの気持ちが本当なのかどうかの判断に迷っていたのかも知れません。


どちらにしても、智也にしてみればそこであおいを引き止めていれば、こういった形で失わずに済んだのではないかというのが最後の涙の理由かと。


そんなわけで、気になってたことは解消できましたが最後の救われない気分は全然解消されず、やっぱりそういう作品だったんだ...とぐったりしました。


と言う事で3回もこの映画を見てしまいましたが、何度見ても素晴らしい作品でした。私が映画を好きになるきっかけを作ってくれた作品と言っても過言ではありません。
THE END OF THE WORLDはフィルム映像の良さを初めて教えてくれた映像でした。
こんな最高の作品が劇場で見られなくなるなんて、言葉に出来ないくらい悲しいです..。


それにしても、上野樹里さんの恋愛に苦手意識のある(劣等感と言ってもいいかも)キャラ作りは完璧でした。他の作品と比べても今作品での彼女の良さは突出しています。
全身からにじみでるようなあおいらしさは、何度見ても感動物です。
現在公開中の幸福のスイッチも見てみたくなりました(遠くて見にいけませんが...)
次回出演作は何になるのか分かりませんが、また楽しみにしてたいと思います。